織田完之(読み)おだ・かんし

朝日日本歴史人物事典 「織田完之」の解説

織田完之

没年:大正12.1.18(1923)
生年天保13.9.18(1842.10.21)
明治大正期の内務省勧業寮官吏。関沢明清と共に水産業振興に尽くした。三河(愛知県)額田郡高洲村の生まれ。行政機構整備に努力し,明治18(1885)年の水産局設置に結実させた。水産業,農業関係の編著に『水産彙考』『勧農殖産法』『大日本農史』『印旛沼経緯記』『内湾漁業通考』などがある。また平将門,佐藤信淵についての著述がある。明治21年以降,印旛沼干拓事業の再興にも尽力したが成就しなかった。<参考文献>栗原東洋『織田完之伝』

(加瀬和俊)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「織田完之」の解説

織田完之 おだ-かんし

1842-1923 明治時代官僚,農業史家。
天保(てんぽう)13年9月18日生まれ。高杉晋作らとまじわり,尊攘(そんじょう)運動に参加。明治14年内務省から農商務省にうつり,農書の調査,収集や「大日本農史」の編修にあたった。大正12年1月18日死去。82歳。三河(愛知県)出身。号は鷹洲,寅賓。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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