赤腹(読み)アカハラ

デジタル大辞泉 「赤腹」の意味・読み・例文・類語

あか‐はら【赤腹】

ヒタキ科ツグミ属の鳥。背は暗緑褐色、腹はだいだい色。本州中部以北の山地で繁殖し、冬、暖地に移る。 夏》「窓近く―鳴けりもみの芽に/秋桜子
ウグイ別名生殖期腹部が赤くなる。
ニホンイモリの別名。あかはらいもり。
赤痢せきりのこと。

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精選版 日本国語大辞典 「赤腹」の意味・読み・例文・類語

あか‐はら【赤腹】

〘名〙
① 赤い色をした腹。
※春の城(1952)〈阿川弘之〉四「湾内に、汚れた赤腹を出した貨物船の幾隻かも眺められる」
赤痢の古称。〔書言字考節用集(1717)〕
③ ツグミ科の鳥。全長約二四センチメートル。頭部、背面は一様に茶褐色、胸と腹の両側は橙赤色。五~八月頃の繁殖期に雄は美しい声でさえずる。本州中部以北の森林で繁殖し、冬には本州中部以南の暖地に渡る。保護鳥。
※本朝食鑑(1697)六「〈訓志那比〉釈名赤腹」
④ (生殖期に腹部が赤くなるところから) 「うぐい(鯎)」の別称。《季・夏》
※本朝食鑑(1697)七「〈音貴訓宇久比〉〈略〉或称赤腹
⑤ 「いもり(井守)」の俗称。
※博物図教授法(1876‐77)〈安倍為任〉二「蠑螈(ゐもり)は〈略〉其腹赤色なるを以て又アカハラと名くる」
⑦ 無毒の蛇の一種。中国東南部、台湾の沼や池、川などにすむ。腹部が赤く、背は灰褐色に暗い横縞がある。和名アカハラミズヘビ。
⑧ いつわり。うそ
※雑俳・柳多留‐三四(1806)「赤腹を手つよくたれる江戸家老

あかき【赤】 腹(はら)

赤痢の俗称。
※日蓮遺文‐種々御振舞御書(1275)「五蔵の損ぜし時あかき腹をやみしなり」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「赤腹」の解説

赤腹 (アカハラ)

学名Turdus chrysloaus
動物。ヒタキ科の渡り鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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