青野原(読み)あおのがはら

精選版 日本国語大辞典 「青野原」の意味・読み・例文・類語

あおの‐が‐はら あをの‥【青野原】

[一] 岐阜県大垣市西方の野原。古来しばしば戦場となった。
太平記(14C後)一九「武蔵、上野の勢一万余騎を率(そっ)して、青野(アヲノガハラ)に打出たり」
[二] 兵庫県播州平野の中央部、加西台地東端にある台地。享保八年(一七二三江戸幕府により本格的に開発される。明治二四年(一八九一)に陸軍演習地ができた。

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日本歴史地名大系 「青野原」の解説

青野原
あおのがはら

市の北西端青野町を中心に、東の青墓あおはか町から西の現不破郡垂井たるい府中ふちゆうにかけて比定される野原。「和名抄」にみえる不破郡真野まの郷に属していたとする説もある(「大日本地名辞書」など)。「美濃雑事紀」によれば、大野おおの各務野かかみのとともに三野の一つとされ、「垂井より五町計東也、此原を過ぐればあふ墓の宿なり」と記される。付近には古代の美濃国分寺や美濃国府(現垂井町)などがあり、古くから東山道・鎌倉街道の要衝とされ、戦略上の要地として、しばしば合戦が行われた。「三代実録」元慶六年(八八二)一二月二一日条に蔵人所猟野としてみえる「不破安八両郡野」に青野原も含まれていたと考えられる。

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世界大百科事典(旧版)内の青野原の言及

【青野山】より

…角セン安山岩からなる溶岩円頂丘で,周囲には円頂丘を含む数個の小火山がある。中腹の青野原(青野磧)は幕末の藩兵調練場で,現在は本州最西端のスキー場となっている。北東には千倉山による堰止湖(せきとめこ)の千倉沼があり,モリアオガエルの生息地として知られ,一帯は青野山県立自然公園に含まれる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」