日本大百科全書(ニッポニカ) 「高柳重信」の意味・わかりやすい解説
高柳重信
たかやなぎしげのぶ
(1923―1983)
俳人。東京生まれ。1936年(昭和11)より父黄卯木に就いて句作し、『春蘭(しゅんらん)』『縷紅(るこう)』『不易』などに投句、早稲田(わせだ)大学入学後『早稲田俳句』『群』などに加わる。このころより新興俳句に転じ『琥珀(こはく)』に参加して、第二次世界大戦後富沢赤黄男(かきお)に師事、『太陽系』『七面鳥』『薔薇(ばら)』に参加、三行、四行書きの多行表記の独自の俳句形式を開拓した。58年(昭和33)より『俳句評論』の編集を担当するほか、67年以降総合俳誌『俳句研究』の編集に従った。句集『蕗子(ふきこ)』(1950)、『伯爵領(はくしゃくりょう)』(1952)、『黒彌撒(くろみさ)』(1956)などがある。
[村山古郷]
『『高柳重信全句集』(1972・母岩社)』