鳶の者(読み)トビノモノ

デジタル大辞泉 「鳶の者」の意味・読み・例文・類語

とび‐の‐もの【×鳶の者】

鳶口とびくちを持つところから》土木建築工事に従事する人。また、その職業江戸時代町火消し人足を兼ねた。鳶職。とび。
[類語]大工左官宮大工船大工叩き大工

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鳶の者」の意味・読み・例文・類語

とび【鳶】 の 者(もの)

(鳶口(とびぐち)を持つところからいう)
建築土木工事人夫に出る仕事師鳶人足。鳶職。鳶口。〔人倫訓蒙図彙(1690)〕
江戸時代、町火消しに属した人足。享保三年(一七一八)江戸に、町火消しの組合ができてから、町抱えの火消人足として用いられることが多かったので、火消人足の別称ともなった。
談義本当世下手談義(1752)二「江戸の鳶(トビ)の者きほひ組のいきかたを見習ひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鳶の者の言及

【鳶】より

…建築や土木作業で足場の組立てなど雑務を行う者。鳶職,鳶の者,鳶人足,仕事師ともいう。トビという職名は,彼らが鳶口または鳶と称する樫棒の先に鋼鉄製の鉤(かぎ)をつけた道具を携行することに由来する。…

※「鳶の者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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