日本大百科全書(ニッポニカ) 「アセタゾラミド」の意味・わかりやすい解説
アセタゾラミド
あせたぞらみど
acetazolamide
アセタゾールアミドともいい、利尿剤、眼内圧降下剤として知られる。スルホンアミド剤の合成研究の過程で開発されたもので、炭酸脱水酵素阻害作用を有する。炭酸脱水酵素はH2CO3CO2+H2Oの反応を触媒する酵素で、腎(じん)尿細管ではナトリウムイオンの再吸収、尿の酸性化に関与しており、その阻害によってナトリウムイオンと炭酸イオンの再吸収が阻害され、尿量は増加する。このことから利尿剤として利用されている。そのほか、小児てんかんや緑内障の治療にも用いられる。「ダイアモックス」や「アセタモックス」など、粉末、錠剤、徐放性カプセルの市販品がある。
[幸保文治]
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