アリサザイ(読み)ありさざい(英語表記)gnateaters

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アリサザイ」の意味・わかりやすい解説

アリサザイ
Conopophagidae; gnateaters

スズメ目アリサザイ科の鳥の総称。アリドリ科にも和名にアリサザイのつく種が多いが,本科はアリサザイ属 9種とジアリドリ科から移されたアリヤイロチョウ属 2種の合計 11種からなる。全長 10~18cm。は体のわりに短く,脚はやや長めで,ヤイロチョウのようなずんぐりした体格をしている。羽色は赤褐色灰色黒色など地味なものが多い。アリヤイロチョウ属の 1種は中央アメリカに分布するが,そのほか南アメリカアマゾン川流域やアンデス山脈降雨林に分布する。林内の草木の茂る地上付近で単独で生活し,生態はまだよくわかっていないが,グンタイアリ行進についてまわり,追い出される昆虫などを食べている種もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アリサザイ」の意味・わかりやすい解説

アリサザイ
ありさざい
gnateaters

鳥綱スズメ目アリサザイ科に属する鳥の総称。同科Conopophagidaeは2属11種からなり、アリドリ類に近縁。全長10~13センチメートル、全体にくすんだ褐色の羽色をしている。頭が大きく、首と尾は短く、丸い体つきをしており、体形はヤイロチョウ類に似ている。南アメリカの熱帯降雨林にすみ、密生した茂みの間を移動しながら、昆虫を捕食する。1年を通じて1羽か2羽で暮らし、群れになることはない。単調でじみな声で鳴く。

[樋口広芳]

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