出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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ヤイロチョウ (八色鳥)
fairy pitta
Pitta brachyura
スズメ目ヤイロチョウ科の鳥。全長約18cm。その名のように多彩な鳥で,背と翼の基半分は緑色,雨覆と腰は青く,初列風切羽は黒く,大きな白斑がある。頭上は褐色だが黒い頭央線と過眼線があり,眉斑(びはん)は黄色い。のどは白く,胸部と脇は黄色で,腹部から下尾筒(かびとう)は赤い。尾は黒く先端は青色。アジア東部・南部からオーストラリアまで分布し,日本には夏鳥として本州,九州,四国でみられるが,生息数はきわめて少ない。四国と九州では,局地的に低山の森林で繁殖している。よく茂った林の地上で生活しているために姿は見つけにくいが,口笛のような音色でポポピー,ポポピーと早朝や夕方に鳴いている。
ヤイロチョウ科Pittidaeの鳥はどの種も多彩な羽毛の美しい鳥である。1属23種からなり,2種はアフリカに,それ以外の種はインドおよび中国南部からオーストラリアにかけて分布している。全長15~30cm。暗い森林やマングローブ林などに生息し,ほとんど地上で生活している。翼は体の大きさの割りに短く,体は全体としてずんぐりしているが,脚は長くじょうぶである。赤色,橙色,黄色,緑色,青色,藍色,紫色,白色,黒色,褐色などの鮮やかな羽毛をもち,くちばしはやや太く,がっちりしている。餌は昆虫,ミミズ,小型の両生類,陸生貝類,エビ類などさまざまな小動物である。林内の水辺などから離れずに1羽かつがいで生活し,樹木の根もと,岩陰,傾斜地のくぼみなどに枯枝,根などを集めて側部に出入口のある球形の巣をつくる。地上数mの巨木の叉状(さじよう)部に巣をつくることもある。1腹2~6個の卵を産む。雌雄とも抱卵,育雛(いくすう)に従事する。
執筆者:安部 直哉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ヤイロチョウ
やいろちょう / 八色鳥
pitta
広義には鳥綱スズメ目ヤイロチョウ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。この科Pittidaeには約23種があり、アフリカから南アジアを経てオーストラリアやソロモン諸島にまで分布する。全長15~28センチメートル、どの種も尾が短くて足が長く、赤や青や緑からなる美しい羽色をしている。森林にすみ、おもに地上で昆虫やカタツムリなどの小動物をとって食べる。ねぐらは樹上にとり、さえずりも樹上で行う。巣は地上のくぼみなどに、側面に入口のある球形のものをつくる。一腹卵数は4~6個。抱卵、育雛(いくすう)は雌雄ともに行う。
種としてのヤイロチョウPitta brachyuraは全長約20センチメートル。名のとおり緑、赤、黄、青、茶、黒などの多彩な羽色をしている。インドからオーストラリアにまで広く分布し、日本には夏鳥として少数が訪れ、おもに南日本で繁殖する。常緑広葉樹のよく茂った森林にすみ、「ポポピー、ポポピー」とさえずる。
[樋口広芳]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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「ヤイロチョウ」の意味・わかりやすい解説
ヤイロチョウ
ヤイロチョウ科の鳥。翼長12cm。黄色の眉斑(びはん)が目立ち,背面や翼は緑や青で美しい。インド,台湾,南中国,日本で繁殖し,北方のものは冬,南へ渡る。日本では本州,四国,九州で夏鳥として繁殖しているが局地的。岩や木のまたにコケなどでまるい巣を作り,地上でミミズや昆虫を捕食する。ポポピー,ポポピーとさえずる。絶滅危惧IB類(環境省第4次レッドリスト)。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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