ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルフォンソ5世」の意味・わかりやすい解説
アルフォンソ5世(度量王)
アルフォンソごせい[どりょうおう]
Alfonso V, el Magnánimo
[没]1458.6.27. ナポリ
アラゴン王 (在位 1416~58) ,シチリア王 (在位 20~58) ,ナポリ王 (在位 42~58) 。アラゴン王フェルナンド1世の子。地中海でのアルフォンソ軍の活躍は,彼の名を有名にした。まず 1420年サルジニアを従えアルフォンソ1世としてシチリアの王となり,21年には同1世としてナポリの王位継承者にされたが,これをきっかけとして南イタリアの政争の渦に巻込まれ,外交・軍事上の闘争を通じてアルフォンソはイタリア権力政治の本質を理解していった。 42年ナポリの陥落によって南イタリアの統一が成立し,アルフォンソは宮廷をナポリに移し,両シチリア王と称した。イタリアにおけるスペインの勢力の基礎を築いたが,宮廷をナポリにおいた結果,イベリア半島での政治は行届かず,その地の住民は政治的に悲惨な目にあった。ジェノバ征服を計画中に没した。彼の遺言によりイタリアの彼の領地は庶子のフェルナンドに与えられ,彼の帝国は消えた。
アルフォンソ5世
アルフォンソごせい
Alfonso V
[没]1028
レオン王 (在位 999~1028) 。ベルムド2世の子。彼の即位の前後にかけて,レオン王国は西カリフの宰相アル・マンスール (常勝宰相) の侵略,略奪を受け (981~1002) ,宗主権を再確認させられていた。その後,カリフ国の内紛によりレオンは解放されたが,今度はナバラの勢力増大に悩まされるようになった。アルフォンソ5世はナバラ王の娘ウラッカとの結婚 (24) によりそのおそれを解消した。
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