アンリオ(その他表記)Henriot, Émile

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンリオ」の意味・わかりやすい解説

アンリオ
Henriot, Émile

[生]1889.3.3. パリ
[没]1961.4.14.
フランス小説家,批評家。第2次世界大戦前は新聞『タン』Le Tempsの,戦後夕刊紙モンド』Le Mondeの常任書評家として健筆をふるった。それらの書評,批評を集めたものが『文学通信』Courrier littéraireの総題のもとに数冊刊行されている。おもなものは『文学通信-書物肖像』Livres et portraits (1923~27) ,『文学通信-19世紀』XIXe siècle (1948) など。1945年アカデミー・フランセーズの会員に選出された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンリオ」の意味・わかりやすい解説

アンリオ
あんりお
Emile Henriot
(1889―1961)

フランスの作家。繊細で優雅な古典的作風の詩、時代とともに移りゆく家庭社会に生きる個人の心理分析に冴(さ)えをみせる知的で道徳的な小説、とりわけ文学的博識と趣味の確かさの光る批評によって知られる。著作総数は80冊余。代表作に『文学通信』全10巻(1922~1954)がある。これは、『ル・モンド』紙などに寄せた約2000編の書評を巧みに配列して長大なラテン・フランス文学史に仕上げた興味尽きない読み物である。

[松崎芳隆]

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