イアンワトソン(その他表記)Ian Watson

現代外国人名録2016 「イアンワトソン」の解説

イアン ワトソン
Ian Watson

職業・肩書
SF作家

国籍
英国

生年月日
1943年

出生地
ノーサンバーランド州ノースシールズ

学歴
オックスフォード大学ベーリアル校〔1963年〕卒

受賞
アポロ賞〔1975年〕,シクラス賞〔1975年〕

経歴
16歳で奨学生となり、オックスフォード大学ベーリアル校に入学する。主に19世紀の英詩・小説を学び、1963年に優等の成績で卒業。更に研究課程に進んで’66年文学修士号を取得。’65年から2年間はタンザニアの東アフリカ大学の講師として英文学を教え、’67年からは東京教育大学の講師となる。それ以前は散文小説を書いていたが日本で2年をすごす間にSF小説を書き始める。’69年「ニューワールズ誌」に掲載された処女作「Root Garden Under Saturn」でデビュー。続いて同誌に2編の短編を掲載。’73年第一長編「エンベディング」を発表、ジョン・W.キャンベル記念賞にもノミネートされ、’75年にはフランスのアポロ賞、スペインのシクラス賞を受賞。’76年それまでの勤務先バーミンガム・ポリテクニック・アート・アンド・デザイン・センターを辞めて以来、創作専念。次々と野心的な作品を発表し、英国SF界を担う作家の一人となる。また、映画監督のスタンリー・キューブリックに才能を見込まれ、その生前映画「A.I.」の脚本執筆依頼を受ける(同作は2001年スティーブン・スピルバーグによって映画化された)。著書に〈黒き流れ〉3部作の「川の書」「星の書」「存在の書」や、「ヨナ・キット」「オルガスマシン」「マーシャン・インカ」「スロー・バード」などがある。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

20世紀西洋人名事典 「イアンワトソン」の解説

イアン ワトソン
Ian Watson


1943 -
英国の作家。
現実と人間意識の相互関係についての関心探求が作品の主要テーマで、「エンベディング」(1973年)でデビュー、知的な力作で、一躍一流作家として注目される。その後「マーシャン・インカ」(’77年)、「異星大使館」(’77年)などめざましい進歩を遂げ、「奇跡の訪問者」(’78年)以降は知的冷ややかさが表れ、「快楽の園」(’80年)でそのピークに達する。他に「天の浮橋」(’80年)、「死の狩人」(’81年)などがあり、緻密に描写された異国情緒豊かな国際的設定の用い方は見事である。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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