イキシア(その他表記)corn lily
Ixia

デジタル大辞泉 「イキシア」の意味・読み・例文・類語

イキシア(ixia)

アヤメ科多年草球根から細い剣状の葉を出す。4、5月ごろ、高さ約30センチの花茎を伸ばし、白・黄・桃・赤・紫色などの花を穂状につける。南アフリカ原産。観賞用。やりずいせん。

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精選版 日本国語大辞典 「イキシア」の意味・読み・例文・類語

イキシア

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] ixia ) アヤメ料の多年生植物の属名。また、数種の同属植物を母種として作られたと考えられる園芸種。野生種は南アフリカないし赤道アフリカに分布する。園芸に利用するものは秋植えの球根草で、球根は小形の球茎。葉は長さ一五~二〇センチメートルの細い剣状。四、五月頃、三〇センチメートル内外の細い花茎をのばし、先端に六~八個の小花を穂状につける。花の色は白、黄、桃、赤、紫などあり、四〇種以上の園芸品種がある。《 季語・春 》

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改訂新版 世界大百科事典 「イキシア」の意味・わかりやすい解説

イキシア
corn lily
Ixia

南アフリカ原産のアヤメ科半耐寒性の小球根植物。現在一般に栽植されている園芸品種の多くは,原種が複雑に交配されたものであるといわれている。高さ数十cm~1m,剣状の葉を有する。花は多数が直立する花茎に穂状につき,漏斗状や杯状。直径3~4cm,花被片は6枚。5月ごろに咲き,花色はいろいろ。おもな原種は,花の色が黄色で中心に黒斑のあるヤリズイセンI.maculata L.,青色で中心に紅紫斑のあるイキシア・モナデルファI.monadelpha Delar.,淡黄色のイキシア・パニクラタI.paniculata Delar.,淡青緑色で中心に黒斑のあるイキシア・ビリディフロラI.viridiflora Lam.などがあるが,この属の植物は種間相互に交雑し,多くの園芸品種が育成されている。栽培は霜の降りない日当りのよい乾燥気味の肥沃な土地がよく,11月中ごろに植える。4cm平方に1球くらいを植え込む。花が終わって茎葉が枯れかかったら掘り上げ,日陰で乾燥貯蔵する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イキシア」の意味・わかりやすい解説

イキシア
Ixia; Aflican corn lily

アヤメ科イキシア属の総称。南アフリカに約 30種が自生する球根植物。交雑しやすく,多くの園芸品種が作出されている。剣状の葉と針金状の茎をもち,花は穂状または円錐花序を形成。ほぼ同形同大の花被片の色は,白,桃,赤,緋,黄,紫,青緑などと非常に多彩。なかでもイキシア・ビリディフローラ I.viridifloraは金属光沢のある青緑色で,金属的で神秘的な花色に特徴がある。半耐寒性球根植物として花壇鉢植えで栽培されるほか,切り花としても生産されている。アフリカン・コーン・リリー英名は,原産地でトウモロコシ畑の雑草になっているためという。 10月頃,5cmほど覆土して植付ける。霜のおりる季節は,フレームなどの霜よけが必要。鉢植えの場合は,冬期は室内に取込む。開花後,葉が黄変したら球根を掘上げ,保存する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イキシア」の意味・わかりやすい解説

イキシア
いきしあ
[学] Ixia polystachya L.
Ixia hybrida hort.

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の秋植え球根草。南アフリカ原産でヤリズイセンともいう。数種の原種が交雑されてつくられた園芸種で、日本で栽培するのはオランダからの導入種。球根は径約2センチメートルと小さく、葉は細い剣状で長さ15~30センチメートル。4~5月、花茎を30センチメートルほど伸ばし、先端に6~8個の小花を穂状に開く。花色は赤、黄、紫、桃、白と変化に富み、夜間や曇天の際は花を閉じる。花壇用、鉢植え、切り花用とする。9~10月、5号鉢に5~7球植え、フレーム内で越冬させるが、暖地では戸外でも越冬する。花壇では10~11月に植え付ける。花期後、葉が枯れたら球根を掘り上げ、よく乾かして貯蔵する。繁殖は分球による。

[岩井英明 2019年5月21日]


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百科事典マイペディア 「イキシア」の意味・わかりやすい解説

イキシア

南アフリカ原産のアヤメ科の球根植物。草たけ30cm前後。球茎は繊維におおわれ,径2cm前後。葉は剣状。春〜初夏,細い花茎に穂状花序をつけ,6弁の花を咲かせる。園芸品種が多数あり,花色は黄,橙,赤,白,紫など。球根を秋植えにし,暖地以外では冬フレームで保護する。切花,花壇,鉢植に向く。

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