ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
イグレシア・ニ・クリスト
Iglesia ni Cristo; INC
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1914年7月27日にフィリピンでフィリピン人マナロFelix Manaloにより創立されたキリスト教会。英語の正式名称はChurch of Christ。創立者マナロを〈神の最後の使い〉と規定する独自の教義をもち,この教会の信徒となる以外に救いはあり得ないとする立場を堅持している。第2次世界大戦以前にはルソン島を中心とする小集団にすぎなかったが,戦後急激な教勢の拡大を達成し,50年末にはほぼフィリピン全土に進出した。63年には創立者の死去にともない,息子のエラーニョ・マナロが監督の地位を継承し,独自の教義を保持しつつも多方面での社会奉仕活動を開始した。68年以後は海外のフィリピン人移民社会でも積極的な伝道を行っている。70年現在でフィリピン国民の1.3%にあたる47万5407名を信徒としており,フィリピンではカトリック教会,フィリピン独立教会に次ぐ教勢を有する。
執筆者:寺田 勇文
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…これはスペインの遺産であって,各町に教会が置かれ,人々はここで毎週日曜日にミサをあげ,洗礼,婚礼などの人生の主要儀礼を行う。しかし,同じキリスト教徒でもそこにはローマ・カトリック(85%),プロテスタント(3%),フィリピン独立教会(4%),イグレシア・ニ・クリスト(キリストの教会,1%)などの派がみられ,別々の教会で別々の儀礼を執り行う。残る7%の人口のうち4~5%がイスラム教徒で,南部を中心に約250万人を数える。…
※「イグレシア・ニ・クリスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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