翻訳|equalizer
等化器ともいう。一般に総合特性を平たんにするために,周波数特性や位相特性を補償することをイコライジングequalizing(等化)といい,その装置をイコライザーと呼ぶ。スピーカーのイコライザーとは振動板から放射される音の位相を合わせ,再生周波数特性を高域までのばすために,ホーンスピーカーの振動板の前におく円錐形状の位相等化器をいう。テープ録音再生やディスクレコードの録音再生,FM放送などでは,番組音の性質やこれらのシステムの特性から,ひずみや雑音を考慮して周波数特性を変えて録音や送出を行っている。このため,再生や受信のときに総合特性が平たんになるように補償しており,これらの増幅器をイコライザーとかイコライザーアンプと称している。一方,周波数特性を変化させて音色を作ることから,音響調整卓などに組み込まれている音質調整器をイコライザーという。音質調整器における周波数特性の変化には,高域,低域のレベルの増強あるいは減衰を行うシェルビングshelving特性,特定の周波数を中心に周波数特性のうえでピークpeakやディップdipを作るピーキングpeaking特性がある。中域のピーキング特性を作るイコライザーをプレゼンスイコライザーpresence equalizerと呼ぶこともある。グラフィックイコライザーgraphic equalizerは周波数帯域をいくつかに分割し,ピーキング中心周波数を表すつまみを平たん特性のときは1列に直線に並べ,つまみを上下することにより,各帯域ごとにピーキング特性を作る。つまみの位置により,周波数特性を図形的に想定できることからこの名がある。パラメトリックイコライザーparametric equalizerは,ピーキング中心周波数やシェルビング特性の立上(下)り周波数を連続的にシフトできるイコライザーをいう。最近はディジタル信号処理技術によるイコライザーも実用化され,ディジタルオーディオ部門の装置に導入されてきている。
執筆者:田中 茂良
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 (株)ヤマハミュージックメディア音楽用語ダスについて 情報
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