4-pyridinecarboxylic acid hydrazide.C6H7N3O(137.14).略称INAH.イソニアジドともいう.イソニコチン酸またはそのエステルとヒドラジンから得られる.無色または白色の結晶.融点170~173 ℃.わずかに苦い.水に易溶,沸騰エタノールに約10% 溶ける.ほかの有機溶媒に不溶.光によって変化する.水溶液は比較的安定である.抗結核薬として用いられ,結核菌発育阻止作用はストレプトマイシン,パラアミノサリチル酸よりも強く,副作用として手足のふるえ,不眠症,口渇,めまい,便秘などがある.LD50 150 mg/kg(マウス,静注).[CAS 54-85-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…同年,パラアミノサリチル酸(パス,PAS)が人体に用いられ,46年スウェーデンのO.レーマンによって,その臨床効果が発表された。52年にはイソニアジド(イソニコチン酸ヒドラジド)が有力な抗結核剤として登場した。日本ではこの三つの薬の長期間(2年以上)併用が標準化学療法として行われ,肺切除術の安全性も非常に高まったため,かつて〈気胸と成形〉を主とした肺結核治療は,〈化学療法と肺切除〉を主とした様相を呈するに至り,結核死亡率は著しい減少を示した。…
…結核の化学療法剤イソニコチン酸ヒドラジド(イソニアジド)の通称としても用いられるが,化学ではカルボン酸の-OH基をヒドラジンの-NHNH2基で置換した形の化合物R-CO-NHNH2を総称していう。アミド結合とアミノ基が含まれている点で,性質,製法とも酸アミドR-CO-NH2とよく似ている。…
※「イソニコチン酸ヒドラジド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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