抗結核薬(読み)こうけっかくやく(英語表記)antitubercular drugs

日本大百科全書(ニッポニカ)「抗結核薬」の解説

抗結核薬
こうけっかくやく
antitubercular drugs

結核の治療に用いられる薬。リファンピシンrifampicinとイソニアジドisoniazidが主流である。1944年にアメリカの微生物学者ワックスマンが抗生物質のストレプトマイシンstreptomycinを発見して以来、結核の治療薬の開発が相次ぎ、死亡率が激減した。ストレプトマイシンに次いで開発された合成薬品のパス(PAS、パラアミノサリチル酸)、イソニアジドとの三者併用療法が結核の治療の原則であったが、いずれも耐性菌の発生をみたため、抗生物質と合成薬品の新たな組合せが用いられるようになった。抗生物質としては古くはカナマイシンサイクロセリンが、新しくはストレプトマイシン耐性菌に有効なカプレオマイシン、エンビオマイシン、さらにリファンピシンが内服でよく用いられるようになった。また、合成抗結核薬としてはパラアミノサリチル酸カルシウム、イソニアジド、エチオナミド、ピラジナミド、エタンブトールがあり、サルファ剤も一時使用されたことがある。なお、ストレプトマイシンやカナマイシンなどアミノ糖系抗生物質は副作用として難聴が現れ、エタンブトールには視力障害がみられる。

[幸保文治]

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百科事典マイペディア「抗結核薬」の解説

抗結核薬【こうけっかくやく】

結核菌の生長を抑制し破壊する化学療法薬。PAS(パス),イソニアジド,抗生物質のストレプトマイシン,サイクロセリン,リファンピシンなどがあり,併用することが治療の原則である。副作用が強いものも多く,使用上の注意が必要である。サルファ剤は日本でのみ使用されていたが,現在は用いられていない。
→関連項目イソニアジド化学療法結核小児結核粟粒結核腸結核皮膚結核

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