イワウメ(読み)いわうめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワウメ」の意味・わかりやすい解説

イワウメ
いわうめ / 岩梅
[学] Diapensia lapponica L. subsp. obovata Fr.Schm.

イワウメ科(APG分類:イワウメ科)の草状の小低木。茎は多くの枝に分かれて地をはい、常緑の革質でへら形の葉が密生してマット状の株をつくる。夏、枝先に短い花茎を出し、上向きの1花を開く。花は白色、鐘形で5裂し、ウメの花に似る。雄しべは5本。高山の岩地に生え、本州の中部地方以北、北海道、千島樺太(からふと)(サハリン)、カムチャツカアラスカ分布。基本種はヨーロッパにあり、イワウメより葉が細い。

山崎 敬 2021年4月16日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イワウメ」の意味・わかりやすい解説

イワウメ(岩梅)
イワウメ
Diapensia lapponica

イワウメ科の小型草状の常緑低木で,多数密に集ってカーペット状になる。北半球の高山に広く分布し,日本では本州中部以北の高山帯の岩石地に生える。7月頃,ウメに似た白い花をつける。5弁であるが基部は浅い鐘状をなす。

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