ウイルス性結膜炎(読み)ういるすせいけつまくえん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウイルス性結膜炎」の意味・わかりやすい解説

ウイルス性結膜炎
ういるすせいけつまくえん

ウイルスが感染しておこる結膜炎で、病原となるウイルスの種類は多い。まず急性の経過をとり、伝染力が強く、しばしば流行病すなわち「はやり目」の形をとるものに、アデノウイルスによる流行性角結膜炎や咽頭(いんとう)結膜熱、エンテロウイルス70型による急性出血性結膜炎がある。ウイルス性に共通の病像として結膜の濾胞(ろほう)形成、分泌物中のリンパ球増多、耳前リンパ節炎の合併などがある。ニューキャッスル病や単純ヘルペスなども同様の所見を示す。そのほか、ウイルス性の全身疾患である麻疹(ましん)(はしか)、風疹(三日はしか)、水痘(すいとう)(水疱瘡(みずぼうそう))、インフルエンザ、流行性耳下腺(じかせん)炎(おたふくかぜ)などにも、しばしば結膜炎が合併しておこる。

内田幸男

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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