ウイード(読み)うぃーど(英語表記)Gustav Wied

デジタル大辞泉 「ウイード」の意味・読み・例文・類語

ウイード(weed)

雑草。また、マリファナのこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウイード」の意味・わかりやすい解説

ウィード
うぃーど
Gustav Wied
(1858―1914)

デンマークの小説家、劇作家ローラン島の富裕な農家に生まれ、母からおとぎ話を聞いて育って、生涯この牧歌的少年時代を懐しんだ。苦闘ののち作家生活に入り、才筆を振るって縦横の活躍をし、デンマーク文壇のアンファン・テリブル(恐るべき子)と目された。一般には明るい機知と、ほろ苦い風刺の軽快な作家とみられたが、傷つきやすい鋭敏な感受性の持ち主で、第一次世界大戦の勃発(ぼっぱつ)後まもなく絶望のうちに自殺した。小説では陰影深い短編集『影絵』(1891)、退廃した貴族社会を描いた『父たちは葡萄(ぶどう)を食う』(1908)など、劇では『貴族・僧侶(そうりょ)・市民・百姓――四つの風刺劇』(1897)、『踊る二十日鼠(はつかねずみ)』(1905)などが有名。森鴎外(おうがい)が早くその短編を訳している。

[山室 静]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウイード」の意味・わかりやすい解説

ウィード
Wied, Gustav (Johannes)

[生]1858.3.6. ホルメガールド
[没]1914.10.24. ロースキルダ
デンマークの小説家。森鴎外による翻訳『尼』,『午後十一時』などで日本でも知られる。レーラン島の牧歌的環境に育ち,少年時代と母親をなつかしむ作が多い。他方鋭い機知と風刺にアンファン・テリブルとして縦横の才を発揮,そのために投獄されたこともある。第1次世界大戦勃発後まもなく,絶望と傷心のうちに自殺。作品は数多いが,短編集『影絵』 Silhuetter (1891) ,退廃した貴族社会を暴露的に描いた小説『家系』 Slægten (98) ,『父たちが葡萄を食う』 Fædrene æde Druer (1908) ,風刺劇『踊るハツカネズミ』 Dansemus (05) などが代表作。

ウィード
Weed, Thurlow

[生]1797.11.15. カイロ
[没]1882.11.22. ニューヨーク
アメリカジャーナリスト政治家。ホイッグ党機関紙『オールバニ・イブニング・ジャーナル』を編集。のち共和党の指導者となり,A.リンカーンの大統領当選に貢献した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ウイード」の解説

ウィード Weed, James Austin

1835-? アメリカの農業技術者。
明治6年(1873)京都府にまねかれ,京都市内鴨川東岸の牧畜場でおしえる。10年船井郡に開校された仮農牧学校の教師となり,12年までつとめた。

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