日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウリジン」の意味・わかりやすい解説
ウリジン
うりじん
uridine
ウラシルとリボースから構成されるヌクレオシド。ウラシルリボシドともいう。リボ核酸(RNA)の構成成分の一つとして広く自然界に分布するが、単独で生体内に存在することは少ない。無色の長針結晶で、分子量244。多糖類、グルコシドの生合成ではUDP(ウリジン二リン酸)グルコースなどの糖ヌクレオチドが前駆体となるが、ウリジンはこれらの構成成分としても存在する。RNAを加水分解するか、ウリジル酸を酵素で脱リン酸することによって得られるほか、有機化学的な合成法もある。また酵母からのウリジンヒドロラーゼという酵素によってウラシルとリボースに分解される。
[笠井献一]
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