エクメネ(読み)えくめね(その他表記)Ökumene ドイツ語

デジタル大辞泉 「エクメネ」の意味・読み・例文・類語

エクメネ(〈ドイツ〉Ökumene)

地球上で人類が常住し、活動している地域。現在では、地表の約80パーセントといわれる。エクメーネ。⇔アネクメネ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エクメネ」の意味・わかりやすい解説

エクメネ
えくめね
Ökumene ドイツ語

地球上における人類の居住地域。アネクメネに対する語。ドイツの地理学者ラッツェルがその著書人類地理学』(1891)のなかで、エクメネとその限界について論じて以来、広く用いられている。エクメネの限界、すなわちアネクメネとの境界には三つあり、酷寒地域との間が寒冷前線、乾燥地域との間が乾燥前線、湿熱地域との間が湿熱前線とよばれ、高山の場合では高距限界という。人類の居住地域拡大のために、これらの前線の推進が図られている。

岸本 実]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エクメネ」の意味・わかりやすい解説

エクメネ
oecumene

人類の居住地域をいい,アネクメネに対する言葉。一般に極地方,砂漠,高山,赤道雨林,海洋など人類が恒常的に居住することができない地域 (アネクメネ) を除いた地域をいう。文明発達人口の増加などによりアネクメネが縮小し,エクメネが拡大してきている。エクメネの限界は主として気候によって決定され,食糧の生産限界とほぼ一致する。エクメネ内の人口分布は,低地に多くて高地に少く,熱帯に多く寒帯に少い。また,大陸の沿岸部や半島に多く,内陸部には少い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「エクメネ」の意味・わかりやすい解説

エクメネ

地球上で人類が永続的に居住,活動している範囲を意味する地理学上の用語ドイツ語)。活動も居住もしていない範囲をアネクメネという。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android