エニウェトク環礁(読み)エニウェトクかんしょう(英語表記)Eniwetok Atoll

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エニウェトク環礁」の意味・わかりやすい解説

エニウェトク環礁
エニウェトクかんしょう
Enewetak Atoll

西太平洋,マーシャル諸島北西部にある環礁。別綴 Eniwetok。円形外周は 80km,直径 37kmの礁湖とそれを囲む 40の小島からなる。1944年アメリカ海軍基地。1948,1951,1952,1954,1956年にビキニ環礁とともに核実験場になり(→水素爆弾),住民は退去させられた。アメリカ合衆国が汚染された表土を入れ換え,1980年に安全を宣言し住民の帰還を認めたが,その後植えられた作物が残存放射能にひどく汚染されていたことがわかり,再び退去せざるをえなかった。1986年マーシャル諸島領。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エニウェトク環礁」の意味・わかりやすい解説

エニウェトク環礁
えにうぇとくかんしょう
Eniwetok Atoll

太平洋中西部、マーシャル共和国に属する環礁。エニウェトク島ともいい、旧名ブラウンBrown島。周囲37キロメートルのラグーン(礁湖)を囲んで標高2~4メートルの約40の小島からなる。第二次世界大戦前は日本の委任統治領であったが、1944年アメリカ軍に占領された。1947年からアメリカの信託統治領となり、86年独立。1948年以後、その東方のビキニ環礁とともにアメリカの核爆発実験場となり、そのために全住民はその南にあるウジェランUjelang島に移住させられていたが、1980年に帰島した。人口853(1999)。

[大島襄二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例