ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オカガニ」の意味・わかりやすい解説
オカガニ
Cardisoma hirtipes
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節足動物門甲殻綱十脚目オカガニ科に属する陸生のカニ。沖縄県八重山(やえやま)列島から南太平洋、インド洋西部の島々まで広く分布する。海岸近くのアダンなど海浜植物の生えている地帯から、河川に沿っての畑や堤防など比較的乾燥している場所まで生息していて、海岸から数キロメートルも離れた場所まで達している。甲幅6センチメートルに達する大形種で、甲が著しく硬い。外形はサワガニに似ている。甲面は滑らかで、甲の側縁が大きく湾曲し、眼窩(がんか)外歯の直後に小さな切れ込みがある。はさみ脚(あし)は左右で大きさが異なる。6~8月の満月か新月前後の大潮時、日没後に巣穴から出て波打ち際で幼生を放つ。ごく近縁のミナミオカガニ(別名オオオカガニまたはギターサオカガニ)C. carnifexは、オカガニと生態的にすみ分けており、マングローブ湿地付近や海岸近くの砂地に巣穴を掘って生活している。いずれの種も南方の島々では食用とされている。
[武田正倫]
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...