オピオイド系外用鎮痛剤（読み）オピオイドケイガイヨウチンツウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

オピオイド系外用鎮痛剤

製品名
《ブプレノルフィン製剤》
ノルスパン（ムンディファーマ、久光製薬）
レペタン（大塚製薬）

　ノルスパンは経皮吸収型持続性疼痛治療剤で、変形性関節症、腰痛症に伴う慢性疼痛などの治療に用いられます。レペタンは、手術後や各種ガン、心筋梗塞の疼痛の治療に用いられる坐剤です。

　過敏症状（発疹ほっしんなどのアレルギー症状）、呼吸抑制、呼吸困難、依存性、ショックがおこることがあります。そのほか、ノルスパンでは、アナフィラキシーが、レペタンでは、舌根沈下、せん妄、急性期肺水腫、血圧低下からの失神がおこることがあります。このような症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。

　ノルスパンではほかに、傾眠、適用部位の瘙痒そうよう感や紅斑、浮動性めまい、頭痛、食欲減退など、レペタンでは、めまい、吐き気・嘔吐がおこることがあります。このような症状が現れたときは、医師に相談してください。

①ノルスパンはテープ剤で、この薬の成分に対して過敏症の既往歴のある人、重篤な呼吸抑制状態及び呼吸機能障害のある人には使用できません。また、呼吸機能の低下している人、QT延長を起こしやすい人(不整脈の既往歴のある人、先天性QT延長症候群の人、QT延長をおこすことが知られている薬剤を使用中の人など) 、薬物・アルコール依存またはその既往歴のある人、脳に器質的な障害のある人、ショック状態にある人、肝・腎機能障害、麻痺性まひせいイレウス、胆道疾患のある人、高熱のある人には使用できないことがあります。あらかじめ医師に相談してください。

　レペタンは坐剤で、重い呼吸抑制状態・肺機能障害・肝機能障害、頭部傷害・脳の病変で意識混濁の危険性、頭蓋内圧上昇、直腸炎・直腸出血・痔疾のある人、妊婦または現在妊娠している可能性のある人には使用できません。

②ねむけ、めまいがおこることがあるので、自動車運転や危険な作業は避けてください。

③ほかの薬を使う必要があるときは、必ず医師に相談してください。とくに、バルビツール酸系催眠鎮静剤、フェノチアジン系抗精神病剤、MAO阻害剤、ペンタゾシン製剤、ニトラゼパム製剤、フェニトイン製剤、カルバマゼピン製剤、リファンピシン製剤などと併用すると副作用がおこったり、この薬や併用薬の作用が増強したり減弱することがあります。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版