オーニソガラム(その他表記)Ornithogalum L.

デジタル大辞泉 「オーニソガラム」の意味・読み・例文・類語

オーニソガラム(Ornithogalum)

ユリ科多年草ヨーロッパおよびアフリカ原産。花壇・切り花用。5月下旬ごろ6弁の純白花をつける。

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精選版 日本国語大辞典 「オーニソガラム」の意味・読み・例文・類語

オーニソガラム

  1. 〘 名詞 〙 ( Ornithogalum )
  2. ユリ科オオアマナ属の属名。多年草で、ヨーロッパ、アフリカ、西アジアに一五〇種ほどあり、観賞用に栽培されるものが多い。
  3. オーニソガラム属の一種オーニソガラム‐アラビカム。地中海沿岸原産で、栽培される。葉は長さ約六〇センチメートル、幅約二・五センチメートルの線形または革紐状。五月下旬ごろ六〇~七〇センチメートルの花茎を伸ばし、六弁の純白花をつける。和名クロボシオオアマナ。

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改訂新版 世界大百科事典 「オーニソガラム」の意味・わかりやすい解説

オーニソガラム
Ornithogalum L.

ユリ科の球根植物。観賞するため栽植される。原産地小アジア,地中海沿岸地方,南アフリカなどで,約150種が知られている。通常は秋植球根として扱われ,地中海付近のものは耐寒種で,南アフリカのものには半耐寒種が多い。葉は多肉質の披針形で根生し,普通5~8枚が地に接して広がり,中心より花茎を出し開花する。高性種は切花向きに,矮性(わいせい)種は花壇,鉢植えに利用される。花は白色が多く,花弁が厚く花もちが良い。おもな種としては,オーニソガラム・アラビクムO.arabicum L.(小アジア原産,花茎約50cm,5月に咲く花は乳白色で中心の子房黒色,切花向き大球性),オオアマナO.umbellatum L.(英名star-of-Bethlehem,東部地中海沿岸地方原産,矮性で4~5月に咲く花は白色),オーニソガラム・ナルボネンセO.narbonense L.(東部地中海沿岸原産,草丈約40cm,切花向き,5月に咲く花は白色),オーニソガラム・シルソイデスO.thyrsoides Jacq.(南アフリカ原産,草丈約60cm,半耐寒性,切花向き,5月に咲く花は白色),オーニソガラム・カウダツムO.caudatum Art.(南アフリカ原産,緑白色花,耐寒力弱い),オーニソガラム・デュビウムO.dubium(南アフリカ原産,春植えで花は橙~黄色),オーニソガラム・サンデルシアエO.sandersiae Baker(高性,花は乳白色で子房は黒色)などがある。栽培は鉢に浅植えし,観葉植物と同じ扱いをする。植込み期は10~11月。間隔は球根の直径2~3倍。乾燥地で排水の良い肥沃土を好み,白絹病にとくに弱いので注意する。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーニソガラム」の意味・わかりやすい解説

オーニソガラム
おーにそがらむ
Ornithogalum

ユリ科(APG分類:キジカクシ科)の1属名。ヨーロッパ、アフリカ、西アジア原産の球根草で、約100種知られている。花は6花被片(かひへん)からなり、無葉の花茎に総状または散房花序をつける。花色は多くは白で、まれに黄色種もある。園芸的に優れた種類が花壇用や切り花用として栽培される。

[平城好明 2019年3月20日]

種類

アラビカム(和名クロホシオオアマナ)O. arabicum L.は地中海沿岸原産で、50~60センチメートルの花茎に、純白の花を6~12個総状に開く。雌しべが大きく黒色で、花被との対照が美しい。植え付けは10月中旬から11月下旬で、花期は5月。夏に葉が枯れたら掘り上げる。ウンベラータム(英名スター・オブ・ベツレヘム、和名オオアマナ)O. umbellatum L.は地中海沿岸原産で、耐寒性のある矮性(わいせい)種。茎は高さ20~30センチメートル、花は白色で花弁の裏は緑色。花壇や鉢植えに適する。シルソイデスO. thyrsoides Jacq.は南アフリカ原産で、円錐(えんすい)花序に白色花を密につける。花もちがよいので切り花用に栽培する。

[平城好明 2019年3月20日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーニソガラム」の意味・わかりやすい解説

オーニソガラム
Ornithogalum; ornithogalum

ユリ科オーニソガラム (オオアマナ) 属の総称。ヨーロッパ,アフリカ,西アジアに約 100種が分布する球根性多年草。線形または披針形の葉を根出させ,中心部から花茎を伸ばす。花は6枚の花被片から成り,散房または総状花序を形成する。白花種が多いが,帯緑白色,黄色,橙色などもある。白花を咲かせるオーニソガラム・シルソイデス O.thyrsoidesやオーニソガラム・アラビカム O.arabicumは花茎が 30~50cmになり,特に切り花として人気がある。自然開花期は4~5月であるが,切り花はほぼ周年流通している。オオアマナ O.umbellatumなど,耐寒性のある種は庭園や花壇などでもよく栽培される。日当りを好む。 10月頃,有機質に富む水はけのよい土壌に,球根を植付ける。南アフリカ原産種はやや耐寒性が弱く,冬期には霜よけやフレームが必要。梅雨の頃,葉先が枯れはじめたら球根を掘上げ,秋まで貯蔵する。

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百科事典マイペディア 「オーニソガラム」の意味・わかりやすい解説

オーニソガラム

ヨーロッパ,アフリカ,西アジア原産のユリ科の一属。日本にもオーニソガラム・アラビカム,オーニソガラム・シルソイデス,オーニソガラム・コウダタム,オーニソガラム・ウンベラタム,オーニソガラム・サウンデルシアエ等,数種が栽培されている。線形の葉を根生し,春〜初夏に長く伸びた花茎の先に散房花序をつけ,花被片は6枚。球根を秋植にし,分球でふやす。高性種は切花用,矮(わい)性種は鉢植,花壇に向く。

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