カプリル酸(読み)かぷりるさんでーたのーと(英語表記)caprylic acid

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カプリル酸」の意味・わかりやすい解説

カプリル酸(データノート)
かぷりるさんでーたのーと

カプリル酸
  CH3(CH2)6COOH
 分子式 C8H16O2
 分子量 144.2
 融点  16.5℃
 沸点  239.3℃
 屈折率 (n) 1.4280


カプリル酸
かぷりるさん
caprylic acid

炭素8原子からなる直鎖の飽和カルボン酸で、オクタン酸ともよばれる。バターやし油パーム油などの油脂中にグリセリドの形で3~10%程度、また母乳魚油にも少量含まれている。不快なにおいをもつ白色結晶。水には溶けにくいが、ベンゼンエタノールエチルアルコール)などの有機溶媒にはよく溶ける。カンジダ症細菌感染症の治療に用いられるほか、香料などの原料に用いられる。

[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例