パーム油(読み)パームユ(その他表記)palm oil

翻訳|palm oil

デジタル大辞泉 「パーム油」の意味・読み・例文・類語

パーム‐ゆ【パーム油】

パームオイル

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共同通信ニュース用語解説 「パーム油」の解説

パーム油

ヤシ一種アブラヤシの実から取れる植物油食品化粧品せっけんなど幅広い製品に含まれ、一部は発電用に使われている。ほとんどは大規模な農場で生産される。自然林を伐採したり、焼き払ったりして造成されることも多く、東南アジア森林破壊火災の原因と指摘されている。環境保全に配慮して生産されたパーム油を認証する国際的な制度もあるが、認証を受けたものは一部にとどまる。

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精選版 日本国語大辞典 「パーム油」の意味・読み・例文・類語

パーム‐ゆ【パーム油】

  1. 〘 名詞 〙 ( パームは[英語] palm ) アブラヤシの果肉および種核から採った油。暗黄色または暗赤色。せっけん・グリセリンの主要原料。食用にもなる。棕櫚(しゅろ)油。やし油

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改訂新版 世界大百科事典 「パーム油」の意味・わかりやすい解説

パーム油 (パームゆ)
palm oil

アブラヤシの果実の果肉(含油率51~67%)から圧搾法によって採取する油脂。植物脂肪に属し,常温で固状でパームバターということもあるが,原産地では液状であるのでパーム油と呼ばれる。カロチンを含み橙黄色に着色し,特徴ある芳香をもつ。アブラヤシの果実の種子(核)から取る油のパーム核油とは性質が異なっている。主産地はマレーシア,インドネシア,西部アフリカ。1970年代から大増産が行われた。融点27~50℃(主として35~40℃),比重d15=0.921~0.948,屈折率nD40=1.4531~1.4590,ケン化価196~210,ヨウ素価43~60,脂肪酸組成はパルミチン酸45~47%,オレイン酸38~42%,リノール酸7~10%,ステアリン酸4~5%,ミリスチン酸1%。用途はほとんどが食用で,マーガリン,ショートニング,食用油,製菓用とされ,ほかに切削油,さび止め油,セッケン原料にも用いられる。また,溶剤分別すると,30℃では硬いが,口中温度では短時間に溶けるという溶融温度幅の狭い固形脂が得られ,カカオバターの代用脂としてチョコレートや洋菓子用とされる。

 パーム核油palm kernel oilはラウリン酸47%,オレイン酸18%,ミリスチン酸14%を含み,ケン化価239~257,ヨウ素価12~17で,用途はパーム油とほぼ同じである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パーム油」の意味・わかりやすい解説

パーム油
ぱーむゆ
palm oil

シュロ科のオイルパームの実の果肉から得られる脂肪。圧搾法により採油される。パームの主要生産国はマレーシアである。融点は27~50℃。ヨウ素価45~60。主要成分脂肪酸はパルミチン酸、オレイン酸で、固体脂肪酸40~50%、液体脂肪酸50~60%を含む。パーム油の成分脂肪酸は、パーム核油、やし油のそれと異なっている。マーガリン、ショートニング、食用脂、せっけんなどに用いられる。

[福住一雄]

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栄養・生化学辞典 「パーム油」の解説

パーム油

 ヤシ目ヤシ科のアブラヤシ[Elaeis guineensis]の果肉から採油した固体の脂肪.

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