日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラスノゴマ」の意味・わかりやすい解説
カラスノゴマ
からすのごま / 鴉胡麻
[学] Corchoropsis crenata Sieb. et Zucc.
Corchoropsis tomentosa Makino
シナノキ科(APG分類:アオイ科)の一年草。全草に星状毛があり、茎は円柱形で直立し、高さ30~90センチメートルでよく分枝する。葉は卵形で先が鋭くとがり、基部は円形または切形(せっけい)、鈍い歯牙(しが)がある。長さ4~8センチメートル、幅2~4.5センチメートル、葉柄は1~5センチメートル、早く落ちる托葉(たくよう)がある。8、9月、径1.8センチメートルほどの黄色花1個ずつを腋生(えきせい)し、花柄は2~3センチメートルで細い。上方に小包葉があり、萼片(がくへん)5枚、花弁5枚で、雄しべ10本、仮雄蕊(かゆうずい)5本。蒴果(さくか)は細長い角(つの)状で長さ3~4センチメートル。関東地方以西の本州、四国、九州および朝鮮、中国に分布する。この属は東アジアに3種分布する。
[小林純子 2020年4月17日]