カリバダム(読み)かりばだむ(英語表記)Kariba Dam

デジタル大辞泉 「カリバダム」の意味・読み・例文・類語

カリバ‐ダム(Kariba Dam)

ザンビアジンバブエ国境を流れるザンベジ川中流域にあるアーチダム。1959年に建造ダムによってできたカリバ湖は世界有数の規模を誇り、電力両国首都や銅の精錬所などに送電される。

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改訂新版 世界大百科事典 「カリバダム」の意味・わかりやすい解説

カリバ・ダム
Kariba Dam

アフリカ南部,ザンビアとジンバブウェの国境をなすザンベジ川中流部の峡谷に1959年6月に完成した大ダム。アーチ式で堤高128m。発電能力は約70万kWで,両国のエネルギー源として威力を加えた。しかし,両国間に政治的不協和がしだいに高まり,円滑な運営が保たれていない。ダムによって形成されたカリバ湖は長さ約280km,面積約5200km2で,ナイル川アスワン・ハイ・ダムによるナーセル湖とともに人工湖としては世界的な規模をもっている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カリバダム」の意味・わかりやすい解説

カリバ・ダム
かりばだむ
Kariba Dam

ジンバブエとザンビアの国境を流れるザンベジ川中流のカリバ峡谷に建設されたアーチダム。ジンバブエ、ザンビア両国の電力需要にこたえるため、1955年に計画が決定され、59年に完成した。発電設備能力は、77年に完成した北岸発電所をあわせて120万キロワット。ダムの高さ131メートル、総貯水量1850億立方メートルである。電力はハラーレ、ルサカなどの都市やザンビア北部の銅山地帯に送電される。またダムの完成により、観光開発、魚の養殖を含む水産開発、灌漑(かんがい)をはじめとする農業開発が進められている。ダムによって生まれたカリバ湖は長さ282キロメートル、幅19キロメートル、面積5180平方キロメートルで世界的な規模を誇る人造湖である。ダムの建設により約4万人の居住地が水没し、野生動物にも多くの影響を与えた。

[石﨑正和

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