日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルサカ」の意味・わかりやすい解説
ルサカ
るさか
Lusaka
アフリカ南部、ザンビアの首都。同国の中南部、標高1279メートルの高原上に位置する。人口98万2362(1990センサス)、157万7000(1999推計)、174万7152(2010センサス)。同国を縦貫する鉄道および南部アフリカ各地に通じる道路、航空路の要衝で、商工業が発達する。タバコその他の農産物、畜産物の集散地であり、たばこ製造、食品加工、セメント、衣料などの工場がある。1905年ブロークン・ヒル鉱山(現カブウェ)への引込み線予定地として建設され、付近の村の首長の名ルサーカスにちなんで命名された。鉄道が敷設され、ヨーロッパ系移民の農場が増加すると町は急激に発展し、35年リビングストン(現マランバ)にかわってイギリス領北ローデシア(現ザンビア)の首都となった。新首都はイギリス人建築家によって設計され、鉄道の南の商業区、北の官庁街、住宅区にはっきりと分かれている。市内には国際会議場として有名な銅製のドーム状屋根をもつムルングシ会議センターがあり、市外には同国唯一の大学であるザンビア大学がある。南約48キロメートルのカフエ川河岸には、水力発電による豊富な電力を使用する重工業地域カフエがある。
[林 晃史]