ガニメデ(その他表記)Ganymede

翻訳|Ganymede

デジタル大辞泉 「ガニメデ」の意味・読み・例文・類語

ガニメデ(Ganymede)

木星の第3衛星で、すべての衛星のうち7番目に木星に近い軌道を回る。太陽系最大の衛星。1610年にガリレオ=ガリレイ発見。名の由来ギリシャ神話ガニュメデス表面は黒っぽく見える比較的平滑地域と、明るく見える断層が多い地域がある。直径は約5300キロ(地球の約0.41倍)。平均表面温度はセ氏マイナス160度。

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改訂新版 世界大百科事典 「ガニメデ」の意味・わかりやすい解説

ガニメデ
Ganymede

木星の第III衛星。1610年,G.ガリレイによって発見された。光度は4.6等。ギリシア神話の美少年ガニュメデスにちなんで名付けられた。木星中心より107万0500km(木星半径の14.99倍)のところをほぼ円軌道を描いて,7.154553日で公転している。半径は2634km,質量は1.4868×1026g(木星の7.8289×10⁻5倍)で太陽系最大の衛星であり,半径は水星より大きい。平均密度は1.93g/cm3と求められる。明るい光条をもった多くクレーターが見られ,月のように暗い部分と明るい部分が存在する。平行な溝が集まった明るい筋に覆われた地域もある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガニメデ」の意味・わかりやすい解説

ガニメデ
がにめで
Ganymede

木星の第3衛星。ガリレイが1610年に発見した4個のいわゆるガリレオ衛星の一つである。木星の中心から約107万キロメートルのところを7.1545日で公転している。太陽系最大の衛星であり、直径5280キロメートルで水星よりも大きいが、質量は地球の0.026倍ほどで、水星の半分以下である。表面は厚い氷に覆われていると思われ、ボイジャー探査機の観測でクレーターをはじめいろいろな地形がみいだされた。

[村山定男]


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百科事典マイペディア 「ガニメデ」の意味・わかりやすい解説

ガニメデ

木星の第III衛星。1610年にG.ガリレイが発見。木星の中心から107万520km(木星半径の14.99倍)のところをほぼ円軌道を描いて,7.154553日の周期で公転。太陽系最大の衛星で,半径は水星より大きく,2634kmある。明るい光条をもった多くのクレーターがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガニメデ」の意味・わかりやすい解説

ガニメデ

「ガニメド」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のガニメデの言及

【ワシ(鷲)】より

…この美少年はゼウスに愛されたために天に昇り,みずがめ座となってわし座に並び合っているという。ゼウス(ユピテル=ジュピター)の星たる木星の第3衛星(1610年ガリレイが発見)もガニメデと名づけられている。 また大プリニウスの《博物誌》によれば,ワシは太陽を直視できるほど鋭い視力をもち,親鳥は幼鳥をつついて強制的に太陽を見つめさせ,まばたきしたり涙をこぼしたりしたものは不適格として巣からほうりだすという。…

※「ガニメデ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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