ガニュメデス(英語表記)Ganimede

デジタル大辞泉 「ガニュメデス」の意味・読み・例文・類語

ガニュメデス(Ganimede)

コレッジョ絵画カンバス油彩。縦164センチ、横71センチ。「ダナエ」「イオ」と同じく、「ユピテルの愛の物語」とよばれる神話画連作の一。マントバ公であるゴンザーガ家のフェデリコ2世の依頼により制作ユピテルが鷲に姿を変え、美少年ガニュメデスを誘拐する場面を描く。ウィーン美術史美術館所蔵。

ガニュメデス(Ganymēdēs)

ギリシャ神話の美少年トロイアのトロースの子。天上にさらわれ、大神ゼウスの酒の酌をするようになったという。

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精選版 日本国語大辞典 「ガニュメデス」の意味・読み・例文・類語

ガニュメデス

  1. ( [ギリシア語] Ganymēdēs )
  2. [ 一 ] ギリシア神話の美少年。トロイ王トロスの子。神々が天上に連れ去って、ゼウスの侍童にしたとも、またゼウス自身が鷲になってさらったともいう。
  3. [ 二 ] 木星の第三衛星。ガニメデ

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改訂新版 世界大百科事典 「ガニュメデス」の意味・わかりやすい解説

ガニュメデス
Ganymēdēs

ギリシア神話で,ゼウスの酌童にされた美少年。もともとトロイアの王子であったが,たぐいまれな美しさのゆえに,ゼウスの使いのワシ,またはゼウスみずからがワシに変じて天上にさらい,その父親には神馬または黄金ブドウの木を与えたという。ワシにさらわれるガニュメデスは,ヘレニズム期以降の文学・美術が好んで取り上げる主題となり,近世でもルーベンス,レンブラントらの名画を生んでいる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガニュメデス」の意味・わかりやすい解説

ガニュメデス
Ganymedes

ギリシア神話の神々の宴でゼウスの酌童をつとめる美少年。トロイの王トロス,またはラオメドンの子であったが,山で父の羊を飼っているところを,その絶世の美貌に目をつけたゼウスが,わしに変身して天上に連れ去り,不死を与えてヘベ女神に代って自分の杯に神酒ネクタルを注ぐ役をつとめさせることにしたという。

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百科事典マイペディア 「ガニュメデス」の意味・わかりやすい解説

ガニュメデス

ギリシア伝説の美少年。トロイアの王トロスの子。ゼウスは少年を見染め,鷲になって彼を連れ去り,饗宴の侍童とした。後世画題として好まれ,作例多数。なお,木星の第III衛星ガニメデは彼の名にちなむ。

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世界大百科事典(旧版)内のガニュメデスの言及

【ワシ(鷲)】より

…さらにコンスタンティヌス1世(大帝)によりビザンティン帝国にもたらされ,その後もロシア,ドイツなどローマ帝国の継承者を自任する国々の標章に使われた。なお,ギリシア神話にはゼウスがワシに変身してトロイアの美少年ガニュメデスをさらい,天界の酌童とした話がある。ワシとトロイア国章との結びつきは,この神話に由来するものであろう。…

※「ガニュメデス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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