日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガーゲルン」の意味・わかりやすい解説
ガーゲルン
がーげるん
Wilhelm Heinrich August Freiherr von Gagern
(1799―1880)
ドイツの自由主義的政治家。1817年イエナで全ドイツブルシェンシャフトの設立に参加したものの、その後ヘッセンの国家官吏となり、1848年の革命では、ドイツ統一問題の解決のために開設されたフランクフルト国民議会で議長に選出され、ついで設置された暫定的帝国内閣の首班となった。同議会の審議を通じてプロイセン主導の小ドイツ主義的連邦国家の実現を目ざしたが成功せず、フリードリヒ・ウィルヘルム4世が同議会の提供したドイツ皇帝の地位を拒絶すると退陣した。その後、プロイセンのドイツ政策に失望して考えを改め、1860年代には大ドイツ主義的改革構想を支持した。
[良知 力]