キングコブラ(その他表記)king cobra
hamadryad
Ophiophagus hannah

デジタル大辞泉 「キングコブラ」の意味・読み・例文・類語

キング‐コブラ(king cobra)

コブラ科の爬虫はちゅう類。毒蛇の最大種で、全長5メートルを超すものもあり、毒性も強い。体は茶褐色で、頸部けいぶのふくらみは他のコブラより幅広くない。インド東南アジアなどに分布

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精選版 日本国語大辞典 「キングコブラ」の意味・読み・例文・類語

キング‐コブラ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] king cobra ) コブラ科の最大のヘビ最長の毒蛇で、体長五・五メートルになる。体色は褐色白色横縞があり、くびの背面にめがね状の斑紋はない。性質は比較的温和だが猛毒を持つ。種を異にするヘビや、トカゲを常食とする。東南アジア、インドに分布。

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改訂新版 世界大百科事典 「キングコブラ」の意味・わかりやすい解説

キングコブラ
king cobra
hamadryad
Ophiophagus hannah

世界最大の毒ヘビとして知られる爬虫綱コブラ科のヘビ。インド,東南アジア,アンダマン諸島フィリピン,中国中南部,海南島に分布。全長は約4m,体色はオリーブ褐色から光沢ある黒色まで変異があり,幅狭い黄白色の帯模様がある。平地森林にすみ地上に多いが,ときには樹上や水中にも見られ,2000mの高地にも分布している。興奮すると頸部を広げて立ち上がり,シューツと音を立てて威嚇し,その姿勢のまま前進して攻撃をしかける。脅かされたり追い詰められると攻撃的となり,とくに3~6月ごろの産卵期は危険。大型で,毒性はインドコブラよりやや弱いが毒量が多いため,もっとも危険な毒ヘビとされ,人がかまれれば,血清なしでは15分ほどで死亡するともいわれる。またゾウでさえも,軟らかい個所をかまれれば3~4時間で死に至る。繁殖期には枯葉や枝を集めて巣をつくり,雌が抱卵し雄が巣のそばで守る。餌は他の毒ヘビを含むヘビやトカゲ類。ミャンマー地方では本種を安産の神として祭り,巫女がコブラの前で踊りを行う。
コブラ[図]
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キングコブラ」の意味・わかりやすい解説

キングコブラ
きんぐこぶら
king cobra
[学] Ophiophagus hannah

爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目コブラ科のヘビ。世界最大の毒ヘビで、きわめて危険な種。インド、フィリピンなどの東南アジア、中国南部に分布し、平地の森林にすむ。全長4メートル、最大記録は5.5メートルに達する。1対の頭頂後板が大きいのが特徴である。

[松井孝爾]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キングコブラ」の意味・わかりやすい解説

キングコブラ
Ophiophagus hannah; king cobra

トカゲ目コブラ科。世界最大の毒ヘビで体長 6m以上。頭部後方の頭巾状の広がりは他のコブラ類の場合ほど大きくない。猛毒とその大きさのために恐れられるが,積極的に人を攻撃することは少い。枯れ葉,小枝などを集めて巣をつくり,20~40個の卵を産む。雌雄とも巣にとどまってそれらを保護する。中国南部以南の東南アジア,南アジアに分布し,おもにほかのヘビ類を食べる。

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百科事典マイペディア 「キングコブラ」の意味・わかりやすい解説

キングコブラ

コブラ

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世界大百科事典(旧版)内のキングコブラの言及

【コブラ】より

…神経毒を主成分とする毒性が強く,きわめて危険であり,生息密度も高いため各地で人畜の被害が大きい。熱帯アジアに分布し,最大の毒ヘビとして知られるキングコブラOphiophagus hannah(イラスト),アフリカ産のエジプトコブラN. hajeやケープコブラN.niveaなどはインドコブラ同様の威嚇姿勢をとるが,頸部の幅は狭い。熱帯アフリカ産のクロクビコブラN.nigricollisとリンガルスHemachatus haemachatus(英名ringhals)は,特別な毒牙(どくが)のしくみにより敵の目に的確に毒を吐きかけることができるドクハキコブラ(英名spitting cobra)と呼ばれ,数mの距離を隔てても威力を発揮する。…

※「キングコブラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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