第2次世界大戦後のアメリカの犯罪映画の名作。1950年製作。“While the City Sleeps”という別題がある。男たちの野望と挫折をテーマとした映画を得意とするジョン・ヒューストン監督が,100万ドルの宝石をねらう金庫破りの計画に集まった男たちのドラマを〈ハードボイルド・タッチ〉で描き,その後一つの映画ジャンルとして定着する〈泥棒映画〉,あるいは〈集団強盗映画〉(《男の争い》1955,《紳士同盟》1960,《仁義》1970,など)のはしりとなった。大仕事を最後に引退を夢見た男たちの一人(スターリング・ヘイドン)が,故郷ケンタッキーの牧場にたどり着き,愛する馬たちに囲まれて死ぬラスト・シーンは,全編夜景から一転,大空と田園で終わる寓話的風景として記憶される。一味の黒幕になるルイ・カルハーンが寵愛(ちようあい)するブロンドの情婦マリリン・モンローが,短い場面ながら鮮やかな印象を残した。その後3度リメークされたが,1本は西部劇の《悪人の土地》(1958),1本は〈ブラック・シネマ〉隆盛の70年代初めに黒人版として《クール・ブリーズ》(1972)がある。
執筆者:岡田 英美子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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