ゲーブル(英語表記)Clark Gable

デジタル大辞泉 「ゲーブル」の意味・読み・例文・類語

ゲーブル(Clark Gable)

[1901~1960]米国映画俳優。陽気で図太いヤンキー気質の主人公を演じて「ハリウッドキング」と呼ばれた。代表出演作「或る夜の出来事」「風と共に去りぬ」など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ゲーブル」の意味・わかりやすい解説

ゲーブル
Clark Gable
生没年:1901-60

アメリカの映画俳優オレゴン州生れ(オハイオ州生れという説もある)。《風と共に去りぬ》(1939)のレット・バトラー役で有名なスターであり,この作品を頂点に1930年代から40年代前半にかけてそのキャリアの全盛期を築き,とくにその男性的魅力で〈ハリウッドのキング〉の異名をとった。下積み生活が長く,映画出演第1作《惨劇砂漠》(1931)が30歳のときである。MGMに25年間所属し,最初はギャング映画の悪役専門だったが,1934年,コロムビアに借り出されて出演したフランク・キャプラ監督《或る夜の出来事》で明るい喜劇的な役柄をこなし,アカデミー主演男優賞を獲得し,都会的センスと野性味を兼ねそなえた規模の大きなスターの座を築いた。39年,女優のキャロル・ロンバードと結婚したが(5度にわたる結婚のうち,3度目の妻),3年後,死別。そのロマンス伝記にもなり,映画にもなった。マリリン・モンロー共演のジョン・ヒューストン監督《荒馬と女》(1961)の撮影直後,ハリウッドで心臓麻痺のため急死
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲーブル」の意味・わかりやすい解説

ゲーブル
げーぶる
Clark Gable
(1901―1960)

アメリカの映画俳優。オハイオ州に生まれる。さまざまな仕事についたのち映画エキストラ、舞台を経てMGM映画と契約。『或(あ)る夜の出来事』(1934。アカデミー主演男優賞受賞)、『南海征服』(1935)、『風と共に去りぬ』(1939)、『ブーム・タウン』(1940)などに出演、たくましい風貌(ふうぼう)と、ときには厚かましいとまでいえる傲慢(ごうまん)な態度がかえって人気を集め、「ハリウッドのキング」とよばれる代表的なスターとして君臨した。『荒馬と女』(1961公開)撮影終了の2週間後に急死した。

[日野康一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ゲーブル」の意味・わかりやすい解説

ゲーブル

米国の映画俳優。オレゴン州生れ(オハイオ州の説もある)。1920年映画界入り,F.キャプラ監督《或る夜の出来事》(1934年)でアカデミー賞。〈ハリウッドのキング〉と称された。ビビアン・リーとともに主演の《風と共に去りぬ》(1939年)ではレッド・バトラー役で有名。マリリン・モンローと共演の《荒馬と女》(1961年)撮影直後ハリウッドで没。
→関連項目ヒューストン

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲーブル」の意味・わかりやすい解説

ゲーブル
Gable, Clark

[生]1901.2.1. オハイオ,カディツ
[没]1960.11.16. ハリウッド
アメリカの映画俳優。地方劇団の俳優から映画界に入り,『或る夜の出来事』 (1934) でアカデミー主演男優賞を受け,以後男性的魅力でハリウッドのキングと呼ばれ人気を集めた。大ヒット作品『風と共に去りぬ』 (39) でレット・バトラーを演じた。その他『荒馬と女』 (61) など。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のゲーブルの言及

【ゴシック美術】より

…主廊には梁間ごとに長方形の四分ボールトを架して支柱組織を統一し,各ボールトのアーチ群はそれぞれ小円柱に連なり,これが集まって床上までつづく大複合柱を形成し,垂直に力線構成を整え,壮麗な視覚効果を生む。外部にはトリビューンを除いたため,はじめてフライイング・バットレス群が均衡上の必要要素として組織的に適用され,各バットレスに小ピナクルをたて,窓のアーチの上に鋭い三角破風形(ゲーブルgable)をのせ,全体の上昇的効果に協和する。これが古典的ゴシック教会堂の基本形式であって,シャルトルはまだ重厚であり,ランスで整い,アミアンは床上からボールトまで42mに及び,完全な構成美を発揮する。…

【破風】より

…【浜島 正士】
[西洋]
 石造や煉瓦造の建築が多い西洋でも,建物主屋の妻壁上部に見られる三角形の部分を破風と呼ぶ。英語でゲーブルgableという。西洋建築の破風は,屋根勾配どおりの傾斜をなす壁をもつものが大部分であるが,急勾配の屋根をもつドイツ,オランダ等ではさまざまな発展形を生み出した。…

※「ゲーブル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android