ヘクト(読み)へくと(英語表記)Ben Hecht

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘクト」の意味・わかりやすい解説

ヘクト
Hecht, Ben

[生]1894.2.28. ニューヨーク
[没]1964.4.18. ニューヨーク
アメリカ小説家劇作家。ユダヤ系ロシア移民の子に生れ,『シカゴ・デーリー・ニューズ』紙の記者 (1914~23) をしながら,雑誌『リトル・レビュー』『スマート・セット』に短編を発表,第1次世界大戦前後のいわゆる「シカゴ・ルネサンス」の中心人物の一人として活躍。皮肉と風刺に満ちた作風で知られる。小説『エリック・ドーン』 Erick Dorn (21) ,短編集『シカゴ 1001日物語』A Thousand and One Afternoons in Chicago (22) ,『折れた首』 Broken Necks (24) ,チャールズ・マッカーサーとの合作による戯曲『第一面』 The Front Page (28) ,『20世紀』 Twentieth Century (33) ,自伝『世紀児』A Child of the Century (54) など。

ヘクト
hecto-

単位の 102 倍 (100倍) を表わすSI接頭語記号はh。たとえば 1ha=100aである。ギリシア語のヘカトン (100) に由来する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘクト」の意味・わかりやすい解説

ヘクト
へくと
Ben Hecht
(1894―1964)

アメリカの小説家、劇作家。第一次世界大戦前後、「シカゴ文芸復興」期を背景に作家活動を始め、精神退廃をえぐるセンセーショナルな小説『エリク・ドーン』(1921)で文名をあげる。そののち劇作でも成功。『ベン・ヘクト短編選集』(1945)はえりすぐった作品で編まれている。第二次大戦後、反ユダヤ主義を激しく非難し、イスラエル論『背信』(1961)を書く。また、自伝『世紀の子』(1954)がある。

大橋健三郎

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