日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギーターンジャリ」の意味・わかりやすい解説 ギーターンジャリぎーたーんじゃりGītānjali インドの詩人タゴールの詩集。1910年刊。ギーターは歌。アンジャリは合掌で、「歌の祈り」の意。1906年から10年までの間につくられた157編の叙情詩からなり、彼の神に訴えるせつせつたる思いを述べたもので、原詩は音楽的な美しい響きをもつ。イェーツをはじめ、トーマス・マン、シュバイツァー、ジッドらから高く評価された。ベンガリー版と英語版(1912)とは詩句の数も違い、英訳というより英語で書き直したというほうが適当である。[田中於莵弥]『渡辺照宏訳『タゴール詩集――ギーターンジャリ』(岩波文庫)』 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギーターンジャリ」の意味・わかりやすい解説 ギーターンジャリGītāñjalī インド,ベンガル語の詩人タゴールの代表的詩集。『歌の捧げもの』と訳される。 1906~10年の間の詩を集めたもので,ベンガル語版 (1910) と英語版 (12) があり,その内容は必ずしも一致していない。宗教詩が中心で,英語版発表後,タゴールの名声は世界的に広がり,これによって 13年度ノーベル文学賞を受賞した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報