クルークス鉱(読み)クルークスこう(その他表記)crookesite

最新 地学事典 「クルークス鉱」の解説

クルークスこう
クルークス鉱

crookesite

化学組成Cu7(Tl, Ag)Se4鉱物正方晶系,空間群,格子定数a1.0435nm, c0.3954, 単位格子中2分子含む。鉛灰色金属光沢,塊状。劈開2方向に明瞭,硬度2.5~3,比重6.90(測定値),7.443(計算値)。鉱脈鉱床からウマンゴ鉱セレン銅鉱セレン銅銀鉱クロックマン鉱・方セレン鉛鉱・サバティア鉱などのセレン鉱物や,含Seリンネ鉱・方解石石英などとともに産出タリウムの発見者W.Crookes(1832~1919)にちなみ命名

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クルークス鉱」の意味・わかりやすい解説

クルークス鉱
くるーくすこう
crookesite

元素タリウム(Tl)の最初の独立鉱物。1861年イギリスのクルックスによって発見された。その5年後に、スウェーデンのスクリケルムSkrikerum鉱山から発見され、クルックスの業績を記念して命名された。最初は銅(Cu)、タリウムおよび銀(Ag)のセレン化物として記載され、タリウムが主成分かどうか明らかではなかったが、1987年NH4Cu7Se4との比較、あるいは銀をほとんど含まないものの発見から理想式Cu7TlSe4あるいはCu7(Tl,Ag)Se4が確定した。自形未報告。

 大陸地域の酸性深成岩体あるいはその周辺の変成岩中に発達する深熱水性金・銀・銅鉱床中に他のセレン化鉱物と共存して産する。日本では未報告。共存鉱物はベルツェリウス鉱、ウマンゴ鉱umangite(化学式Cu3Se2)、セレン銀銅鉱eucairite(CuAgSe)、クロックマン鉱klockmannite(CuSe)、ブコフ鉱bukovite(Tl2Cu3FeSe4)、セレン鉛鉱、サバティア鉱sabatierite(Cu6TlSe4)、含セレンリンネ鉱selenian linnaeite(CoCo2(S,Se)4)、石英、方解石など。肉眼的な外観の記載が不十分なので、同定の基準として採用できる特性の記述が乏しい。ただ、破砕された微小片に二方向の劈開(へきかい)が認められることは事実である。

加藤 昭]


クルークス鉱(データノート)
くるーくすこうでーたのーと

クルークス鉱
 英名    crookesite
 化学式   Cu7(Tl,Ag)Se4
 少量成分  前記以外にはFe
 結晶系   正方
 硬度    2.5~3
 比重    7.44
 色     鉛灰
 光沢    金属
 条痕    鉛灰
 劈開    二方向
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む