デジタル大辞泉
「クーロス」の意味・読み・例文・類語
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クーロス
- 〘 名詞 〙 ( [ギリシア語] kūros 「少年、青年」の意 ) 古代ギリシア美術史の用語。アルカイック時代(前六世紀)に盛んに制作された大理石の青年裸体立像のこと。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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クーロス
kouros
ギリシア語で〈少年〉〈息子〉の意。複数形はクーロイkouroi。ギリシア美術史ではとくに,アルカイク期(紀元前650-前500年)にほとんど同じ型(タイプ)でつくられた一連の青年裸体像をいう。正面を向き,左足をわずかに前に出し,こぶしを固めた両手を太股(ふともも)の側面につけて直立していることを特徴としている。墓地および聖域で出土。死者あるいは神を表していたのであろうが,それぞれが何の像であったかを明確に判断することはできない。
→コレー
執筆者:中山 典夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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クーロス
kouros
「青年」の意味のギリシア語。前7世紀末から前5世紀初頭にかけてのギリシア彫刻史における直立青年裸像をさす。神域の奉納神像である場合もあるが,多くは墓の上に立てられた死者の墓像。左足をわずかに前に出し,両腕をまっすぐに脇に垂らしてこぶしを握った両手をぴったりと腿につけ,正面を向いて直立。断片も含めて 200点余の像が知られているが,主要な作例は『スニオン出土の青年』 (前 600頃,アテネ国立考古学博物館) ,『テネアのアポロン』 (実際は青年墓像,前 550頃,ミュンヘン,グリュプトテーク) ,『クロイソス墓像』 (前 530~520頃,アテネ国立考古学博物館) ,『クリティオスの少年』 (前 480頃,アクロポリス美術館) など。 (→コレー )
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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クーロス
ギリシア語で〈少年〉〈息子〉の意味。複数形はクーロイkouroi。ギリシア美術史ではアルカイク期(前650年―前500年)に作られた青年裸体像を指す。正面を向いて直立し,左足をわずかに前に出し,拳を固めた両手を太股の側面につけた姿が特徴。→コレー
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クーロス
《KOUROS》フランスのファッションブランド、イヴ・サンローランのフレグランス。1981年発表。男性用。
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世界大百科事典(旧版)内のクーロスの言及
【アルカイク美術】より
…ルーブルの有名な《オーセールの婦人像》は,平板な形態把握,逆三角形の頭部,狭い額,水平線を強調した頭髪の処理などに特徴があり,アルカイク彫刻で最も古い〈ダイダロス様式〉を代表している。アルカイク時代に奉納像,墓像として多く作られたのは直立する裸体の青年像([クーロス])と着衣の少女像([コレー])である。前者は左脚を少し前に出し,後者は両脚をそろえているが,いずれも体重は両脚に均等にかかり,そのため両肩,腰は水平をなし,身体の中央を通る垂直線を中心に彫像は左右相称的な均整を保っている。…
【ギリシア美術】より
…同様にオリエント,とくにエジプトの影響によって,前7世紀中ごろには,初めて大型の石造彫刻が成立する。前600年ころからは,直立裸体の[クーロス](青年)像や着衣の[コレー](少女)像が,奉納像や墓像として数多く作られた。初期の彫刻の姿はまだきわめて幼稚・素朴であるが,前6世紀を通じて芸術家の写実的関心は驚くべき速度で高まり,アルカイク後期の作品は非常に正確で有機的に構成された人体表現を示している。…
※「クーロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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