ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グツコー」の意味・わかりやすい解説
グツコー
Gutzkow, Karl (Ferdinand)
[没]1878.12.16. ザクセンハウゼン
ドイツの小説家,劇作家。「若きドイツ」派の指導的人物。ジャーナリストとしても活躍。貧しい家庭に育ち,1830年の革命に感激して文筆生活に入る。小説『アムステルダムのサドカイ派』 Der Sadduzäer von Amsterdam (1834) は宗教界の狭量を批判したもので,のちの戯曲『ウリエル・アコスタ』 Uriel Acosta (47) のもととなった。既成の結婚観に挑戦した小説『懐疑する女ワーリー』 Wally,die Zweiflerin (35) によって投獄され,若きドイツ派はその後弾圧を受ける。 47~49年にはドレスデン宮廷劇場顧問をつとめた。戯曲多数のほか,長大な社会小説『精神の騎士たち』 Die Ritter vom Geiste (9巻,50~51) ,カトリック教会を批判した大作『ローマの魔術師』 Der Zauberer von Rom (9巻,58~61) がある。
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