グレーグ(その他表記)Gregh, Fernand

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グレーグ」の意味・わかりやすい解説

グレーグ
Gregh, Fernand

[生]1873.10.14. パリ
[没]1960.1.5. パリ
フランス詩人。パリ大学卒業後,詩集幼時の家』 Maison de l'enfance (1896) でアカデミー文学大賞受賞。以後,多くの詩集を発表。定型詩とともに自由詩も書き,哀調を帯びた作品が多い。また,1902年に過度の象徴主義技巧を排して自然に帰るべきことを説いたユマニスム宣言。詩集『人類光明』 Les Clartés humaines (1904) ,『人生の彩り』 Couleur de la vie (27) ,回想録黄金時代』L'Age d'or (47) ,戯曲『眠れる森の美女』 La Belle au bois dormant (50) ,評伝『ビクトル・ユゴー』 Victor Hugo (54) など。アカデミー・フランセーズ会員 (53) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グレーグ」の意味・わかりやすい解説

グレーグ
ぐれーぐ
Fernand Gregh
(1873―1960)

フランスの詩人。『幼時の家』(1896)でデビューしたのち、1902年ユマニスムへの回帰を説く宣言を『フィガロ』紙に発表、象徴主義からの脱却を図った。『人間の光』(1904)、『永遠の鎖』(1910)、『苦悩の冠』(1917)、『心の栄光』(1937)など多産な詩人であった。53年アカデミー会員。高校時代プルーストとともに同人誌を出しており、『黄金時代』(1947)以下3巻の回想録も興味深い。ユゴー研究の大著も遺した。

岩崎 力]

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