ゲルマニクス(読み)げるまにくす(英語表記)Germanicus I(J)ulius Caesar

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲルマニクス」の意味・わかりやすい解説

ゲルマニクス
げるまにくす
Germanicus I(J)ulius Caesar
(前15―後19)

古代ローマの軍人、政治家。アウグストゥスの妻リウィアの孫、2代皇帝ティベリウスの甥(おい)。アウグストゥスは大叔父、第2回三頭政治のアントニウス祖父にあたる。アウグストゥスの命でティベリウスの養子となる。紀元後12年と18年のコンスル。アウグストゥスの晩年、ティベリウスと交替し、属州ガリアとライン河畔の軍隊を指揮し、ガリアの財産査定を行い、ゲルマン人に対する戦いに勝利を収めた。17年東方属州の統治を委任されたが、19年10月10日シリアのアンティオキアで病死した。妻の大アグリッピナとの子に3代皇帝カリグラ、ネロの母小アグリッピナがあり、4代皇帝クラウディウスは弟にあたる。

島田 誠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例