コクヌストモドキ(読み)こくぬすともどき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コクヌストモドキ」の意味・わかりやすい解説

コクヌストモドキ
こくぬすともどき / 擬穀盗人
[学] Tribolium castaneum

昆虫甲虫目ゴミムシダマシ科に属する昆虫。世界中に分布し、貯蔵穀類、とくに穀粉を食害する害虫。体長3~4ミリメートル。細長く平たい赤褐色の甲虫。光沢は鈍い。体側は平行し、上ばねの両側には細い隆起線がある。小麦粉に多く、幼虫は淡黄色で細長い円筒形、尾端に1対の突起がある。近縁のヒラタコクヌストモドキT. confusumとは、触角の先端3節が前の節より明らかに幅広いので区別できる。

[中根猛彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コクヌストモドキ」の意味・わかりやすい解説

コクヌストモドキ
Tribolium castaneum

鞘翅目ゴミムシダマシ科の昆虫。体長3~4mm。体は赤褐色で細長く,光沢は弱い。頭部は小さく,両側が眼の前方で広がり,眼の前半部を上下に分ける。触角は先端3節が強く広がる。前胸は上翅と同幅で,前方へ丸みを帯びてせばまる。上翅は長く,両側はほぼ平行し,翅表に細かい点刻列をもつ。貯蔵穀物の害虫として有名。本州四国,九州に産し,世界各地に広く分布する。

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