シソに似た葉が色とりどりに美しいので,夏の観葉植物として花壇や鉢植えにされるシソ科の多年草。和名はキンランジソまたはニシキジソ。原産地はジャワとされているが,明らかでない。熱帯では多年草であるが,日本など温帯では種子のとれる系統は春まき一年草として取り扱われ,そうでないものも挿芽で増殖されるが,一年草的に扱われる。草丈50~80cm,直立する茎は四角,葉は卵円形で尖頭,葉縁に小鋸歯がある。秋に20cmばかりの花穂を立て淡紫色の小さな唇形花を穂状につける。近年とくにカラフルな葉の変化に富む系統が多数作出されている。丸葉系,切葉系,細葉系,小葉系などがあり,葉の色彩や形質によってシリーズ名がつけられている。種子の発芽温度は20~30℃,早出しのためには1~2月に温室でまくが,一般には4~5月にまき,夏の花壇や鉢植えとする。挿芽でよく根づくので早い時期の1株は夏~秋の花壇材料となる。花穂が立つと草姿が乱れるから摘みすてて側枝を出させて茂らせる。種子のできない小葉種はもっぱら挿芽で増殖し,冬は15℃を保って越冬させる。温室内では通気が悪いとカイガラムシの被害が多い。
執筆者:浅山 英一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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