日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンセント」の意味・わかりやすい解説
コンセント
こんせんと
低圧屋内配線と電気器具コードの接続部分に使用される差込み接続器の受け口の通称。正しくはプラグソケットplug socketという。造営材内にコンセント本体を埋め込む埋込み型と、表面に取り付ける露出型とがある。極数は2極、3極、4極のものがあり、構造としては、一般屋内用のほかに引掛け型(ツイストロック型)、防水型、防爆型および接地極付きなどがある。容量は15アンペア、20アンペア、30アンペア、50アンペアの4種類を標準とし、使用電圧は100ボルトと200ボルトの区別がある。コンセントとプラグをあわせた製品と性能に関しては電気用品安全法やJIS(ジス)(日本工業規格)に、施工に関しては電気設備技術基準および内線規程(「電気設備の技術基準の解釈」に記載された内容を具体的に定めた民間規程)に定められている。同一の使用場所では、電気方式および回路区分の混同を避けるため、それぞれの電気方式ごとに構造の異なるコンセントが使用される。なお、1個のコンセントには1台の機器が原則で、コードを引き回して多数の負荷に使用することは避けなければならない。
[越野一二・市川紀充]