コンラート・フォン・ウュルツブルク(その他表記)Konrad von Würzburg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コンラート・フォン・ウュルツブルク
Konrad von Würzburg

[生]1225頃.ウュルツブルク
[没]1287.8.31. バーゼル
ドイツ中世の詩人市民階級出身で,中世騎士文学の最後のにない手。『トロイ戦争』 Der Trojanerkriegのような叙事詩とともに,『アレクシウス』 Alexiusなどの聖者伝や『髭を生やしたオッテ』 Otte mit dem Barteなどの世俗的ロマンスを残している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

コンラート・フォン・ウュルツブルク
こんらーとふぉんうゅるつぶるく
Konrad von Würzburg
(1220ころ―1287)

ドイツ中世の詩人。市民出身で、都市貴族や高位聖職者をパトロンに創作活動に従事。文学史上は亜流と評価されるが、作品の数と素材の多様性は同時代の詩人たちを凌駕(りょうが)する。本領は『心臓の話』『この世の報い』『白鳥の騎士』などの短編にある。ほかに叙情詩聖人伝、長編叙事詩『トロヤ戦争』などがある。

[藤代幸一]

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