アフリカ大陸西端,セネガルの首都ダカールが位置するベルデ岬の沖わずか3kmにうかぶ最大長900m,幅300mほどの島。セネガル領。小島であるが,アフリカの歴史上重要な位置を占める。1444年,ポルトガル人がこの島を発見したときには無人島でパルマ島と名づけられた。彼らはここに商業基地を設け,奴隷,蜜蠟,アラビア・ゴムなどの集荷基地とした。奴隷も“商品”と考えられた時代である。1588年にはオランダの手にわたり,17世紀に入りゴレ島と名づけられた。17世紀,ゴレ島を含めたセネガル沿岸地域では,イギリス,フランス,オランダ,ポルトガル各国の商業権争いが繰りひろげられた。1664年にゴレ島はイギリス領となるが,すぐにまたオランダ領となり,次いでフランス領,さらにイギリス領とめまぐるしく変わった。1783年,イギリスは島の専有権をフランスに与え,その代りにフランスはガンビアの専有権をイギリスに認めた。この間,内陸部から現地人を介して集められた奴隷は西アフリカ各地の港からアメリカ大陸に送られたが,ゴレ島もそのような集荷・発送基地であった。奴隷が集められ,白人商人の間で売買された館が残っている。
執筆者:小川 了
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
西アフリカ,セネガルのダカール沖の小島。15世紀にポルトガル人に発見されたのち,イギリス,オランダ,フランスが領有権を争ったが,1783年以降はフランスが領有。19世紀初めまで,奴隷貿易の基地になった。現在はユネスコの世界遺産。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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