シラキュース(読み)しらきゅーす(英語表記)Syracuse

翻訳|Syracuse

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シラキュース」の意味・わかりやすい解説

シラキュース
しらきゅーす
Syracuse

アメリカ合衆国、ニューヨーク州中部オナンドーガ湖岸の都市。人口14万7306(2000)。周辺地域の商工業の中心をなし、輸入港、交通の要衝としても重要である。電気製品、電子機器、自動車、および航空機部品などの製造が盛んで、化学工業印刷・出版業も中心工業の一つである。1786年に白人による本格的な交易所が設立された。その3年後には製塩業がおこり、「合衆国で使用される塩はシラキュースから」といわれるほど隆盛を極めたが、南北戦争後衰退した。1825年のエリー運河開通とその後の鉄道の開通が、急速な都市発展に大きな影響を及ぼした。同市はまた大学都市でもあり、中国研究で知られるシラキュース大学がその中心をなす。

[作野和世]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シラキュース」の意味・わかりやすい解説

シラキュース
Syracuse

アメリカ合衆国,ニューヨーク州中部にある都市。地名は地中海シチリア島にあった古代ギリシアの都市シラクーザに由来。 16世紀にインディアンイロコイ連盟の首都であったが,1786年 E.ウェブスターにより入植が始り,1825年エリー運河の開通により発展した。 19世紀初めから製塩が行われ,70年まで国内消費量の大半を供給していた。現在は化学工業,ジェットエンジン,新聞用紙,陶器などの諸工業が盛ん。また州中部地域の卸売業の中心地,交通の要衝でもある。シラキュース大学 (1870創立) など,その他の大学,エバーソン美術館などがあり,学術都市として有名。人口 14万5170(2010)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android