日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジェームズ湾」の意味・わかりやすい解説
ジェームズ湾
じぇーむずわん
James Bay
カナダ、オンタリオ州とケベック州の境にあるハドソン湾の支湾。ハドソン湾より南に400キロメートルほど入り込んでいる。東西約220キロメートル。冬季は氷に覆われる。湾内にはアキミスキ島をはじめいくつかの小島がある。湾西側はハドソン湾低地、東側と南側は低地からすぐに花崗(かこう)岩、片麻(へんま)岩からなる緩やかな起伏のカナダ楯状地(たてじょうち)に移る。湾岸は針葉樹林帯からツンドラ地域に移る漸移帯にあたる。湾南岸のムースニーに鉄道が通じる。1610年ヘンリー・ハドソンが発見し、31年に探検したイギリスのジェームズ・トーマスにちなみ名づけられた。
[大竹一彦]